半沢マリ コケシエンヌ デビュー展

2013年4月5日(金)〜4月28日(日)
@btf 4B

この度@btf(中央区勝どき)は2013年4月5日(金)より
「半沢マリ コケシエンヌ デビュー展」を開催いたします。
東北出身の作者が、
生まれた時から身近にあったという「コケシ」をモチーフに、
編みぐるみとして息を吹き込んだ作品群「コケシエンヌ」。
ハンドメイドで作られた300を超える作品の
表情の違いと、ぬくもりをお楽しみください。


■作家コメント

Coquésienneと書いてコケシエンヌと読みます。同じマンションの階下に住む写真評論家の飯沢耕太郎さんに命名して頂きました。
きっかけは東日本大震災。実家は宮城県登米市。石巻市や南三陸町に隣接しています。震災後、変わり果てた故郷の姿を目の当たりにし、何か自分が出来る事をと毎月訪れてはいろいろな活動を続けていました。
昨年の1月下旬、被災地でパイプ役をしてくれている南三陸のカオル君から、地元特産のわかめをモチーフに、仮設に住むおばちゃん達の手仕事になる手芸品を製作、販売したいと新たな依頼を受けました。
手芸無縁で生きてきた私になんと無茶な相談、それもワカメがモチーフ?ってと思いはしたものの、隠し持っていた自分の中のクリエイティブ魂に火がついたのはこの時だったのかもしれません。試行錯誤の2ヶ月後、無事、彼のネットショップも開店、編みぐるみのキーホルダー「ワカメンジャー」そして第二弾「むりくりとらちゃん」も考案し、現在も細々ですが浜の女性陣の手仕事になっています。
一仕事終えた春、2ヶ月前に始めたばかりの編みぐるみ作りにのめり込んでいる自分がいました。とにかく落ち着いたんです。とても…。
止まらない製作意欲でいろいろな物を作っていましたが、ある日、ふと気づき、作ったコケシ。自分でも驚くほど愛おしく懐かしくそして新しさを感じました。
生まれた時から身近にあった東北の伝統工芸品であるコケシをベースに、未熟な腕と自分の持つ感性を織り交ぜ出来上がったコケシエンヌ。今ではこれまた初めてカメラを手にし、そのコケシエンヌ達を東北各地で自ら撮影しています。
写真家である夫、半沢克夫のマネージャーとして妻として長年裏方に徹してきた私ですが、この度まさかまさかのクリエイターデビューさせて頂く事となりました。震災後、多くの人々との出会いがこの想像し得なかった新たな展開へと導いてくれたと感じています。アバンギャルドで懐かしいそして新しい、前代未聞の完成度の低さをあえて楽しんで頂けたら幸いです。 



会場 : @btf


半沢マリ